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四つ葉の葵

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詩と心のお部屋です

言葉が喉に詰まる 優しさを堰き止めるように
指先が虚空を手繰る オリオンの砂時計を求めるように
顔を合わせることもなく 視線は常に何処かへ向けて
冬は ゆっくりと冷たくなってゆく

巡る季節を理由(わけ)にして
自然に終わりそうな半分の糸は
熱を帯びた愁いだけを残して消えかけていた

前に向きたがる踵(かかと)
戻れるものなら 戻りたい
手の平だってそう
握れるものなら 握りたい



一人で迎える誕生日の夜に
残業で戻らないはずの彼が帰宅した
「おめでとう」と 大きなぬいぐるみを抱えながら

あの時冷たく思った雪は
誕生日を忘れたように隠した 偽りの雪



言葉が嗚咽に変わる 優しさを堰き止めぬように
指先が夜空を掃(はら)う 昨日の私を見送るように
顔を合わさぬことはなく 視線は常に貴方を見つめ
冬は ゆっくりと解けて消えてゆく
# by aoi_samurai | 2011-02-21 03:55 | Poem
【枯葉】

相枝相愛(そうしそうあい)
僕らは別れた枝と枝
互いに見つめあうことが出来ても
決してこの手では届かない

和木藹々(わきあいあい)
すぐ隣にいた君はもう
あの家の垣根の上でうたた寝さ
揺すって起こすことも出来やしない

巡り巡る四季
僕の気持ちよ 君に届けと
想いを乗せた言の葉が
秋風と共に 地へ落ちる

剥がれゆく衣
君の葉と 僕の葉が重なって
そっと大地に溶けてゆく
息吹を帯びた枯葉となって
# by aoi_samurai | 2009-10-10 02:09 | Poem
キミの寝顔を見つめていたい

何故だろう 安心する

このベッドの上だけ時間が止まっているようで

カーテンの隙間から射し込む細い朝日が心地良い

苦手な朝食を作り 歯を磨いた後で

柔らかいkiss 目覚めたキミはまるで何処かのお姫様




おはよう と甘い声

寝ぼけ眼のキミは今にも溶けてしまいそう

はだけた胸を急いで隠し 林檎に負けずの赤い顔

そんなところが可愛くて

ボクは キミに 恋をした



焦がし過ぎたトーストと 黄身の崩れたハムエッグ

笑って許すキミの前には 出来損ないの召使い

初めて迎えた二人の朝を肌で感じて

バターのように愛を塗り

そのまま食べてしまいたくなる




何事も無い一日

けれど幸せで満ち足りていたよ

瞳と瞳で見つめあい

遂に訪れる 約束の時間

余韻を残すセピア色の笑顔が

キミのいない家へと向かう足を重くさせる



時間の止まったベッド 微かな残り香

それは小さな落とし物

早く逢いたい ずっと一緒にいたい

キミの寝顔を見て kissをして

夢のような優しい時間を もう一度




愛してるよ
# by aoi_samurai | 2005-07-06 05:44 | Poem
眠そうな顔を水でこじ開けて
大きく息を吸い込んだら さあ扉を開けよう
その先がたとえ知らない世界でも
中へと踏み出す足を 私はもっている
刺激はもっとあるべきで
退屈な日々は惜しいだけだから
遥か先で差しのべる白い手を掴むまで
挫けない心と この足で進んで行こう


限りなく低い確率の中をかいくぐり
愛する君と出会えた奇跡を 必然と呼んでほしい
この先でたとえ君と別れてしまっても
決して折れない心を 私はもっている
痛みがあるから経験になり
次の出会いへ繋ぐ引き金になるから
君と過ごす時間を爪先まで受け止めて
恐れを抱かず 共に一つの道を歩みたい


後悔だらけの人生を振り返った時
もし涙を流せたのなら 人として生きた証
かけがえのないものをたとえ失っても
新たな価値を拾える手を 私はもっている
自分探しの旅の途中で
消耗するのは当たり前のことだから
色と匂いと感触を胸いっぱいに抱え込んで
私なりの形を創り 未来へと紡いでいきたい


もっと笑いましょう
笑顔こそ最も素敵な表情なのだから

もっと泣きましょう
泣ける時にしか泣けないのだから

肩の力を抜きましょう
焦ってもやれることは一つだけなのだから

今の自分を認めましょう
君しか君の道を歩めないのだから


絶望の数だけ希望はある
虹のような夢を描き
雨あがりの空を突き抜けて
一気に駆け上がろう 未来へ


未来へ
# by aoi_samurai | 2005-06-10 10:00 | Poem
夢を見たい 早く夢を見たい
襲い来るような圧力に満ちたものではなく
溜めた空気を全て吐き出せるような そんな夢を見たい

安らかなる吐息に記憶が混じり
触れ合った人の残像が見えてくる
その全てが微笑んでいて 手を差し伸べる
握り返せないけれど この気持ちだけはいつも・・・


夢から覚めたその瞬間に
きっと私はまた眠る
覚めない夢なんてないけれど
覚めたら覚めたで また眠ればいい


その時間があるのなら


その夢が叶うのなら・・・
# by aoi_samurai | 2005-06-08 15:15 | Poem

by aoi_samurai